相続が発生しそうなら法定相続分のことを知っておこう

こんにちは。相続について、法定相続分がなにかご存じでしょうか?

今回は相続の超基本である法定相続分についてご紹介します。

そもそも相続(そうぞく)とは?

相続とは、家族や親せきの方が亡くなった時に、その方が有していた財産を法律上決められた特定の人が引き継ぐことを言います。

ちなみに、亡くなった方のことを「被相続人(ひそうぞくにん)」、財産を引き継ぐ人の事を「相続人」といいます。

財産は例えば、土地や家、銀行預金など様々な資産のことをいいます。

ちなみに遺産という言葉が上記「亡くなった方の財産」ということになります。

相続を行う方法としては、主に三つがありますがこれはまた他の記事でご紹介します。

今回は亡くなった方が遺言などを遺していなく、それを「法定相続」する場合のことになります。

法定相続人とは

法定相続分の話を始める前にまず法定相続人のことをご説明します。

法定相続人とは、被相続人が亡くなって財産が残っていてそれを相続する場合、相続売る権利がある人のことを指します。これは民法で定められていますが、次の4種類の立場の人と相続順位を法律で決めておりこの順位が優先されます。

①配偶者(夫や妻など被相続人の婚姻相手)

配偶者は必ず相続人となります、(民法890条)

かっこ書きしている通り、婚姻届けを出して婚姻している必要があり、婚姻関係のない内縁の妻などには相続権がありません。

②子(第1順位)

実子、または養子関係なく相続人となります。

生まれる前の胎児もすでに生まれたものとみなされ相続できますが、死産して生まれてこなかった場合を除きます。

※他者と特別養子縁組を結んで実親と親族関係が終了した実子は当てはまりません。

③直系尊属(ちょっけいそんぞく)

被相続人に子供がいない場合は被相続人の父母が相続人になることができます。

尊属を簡単にいうと父や母、おじいさんなど自分の祖先にあたることの人をいいます。これは配偶者のお父さんやおじいさんも含まれまして、「直系尊属」といいます。

④兄弟姉妹(第3順位)

被相続人に子がなく、かつ直系尊属がない場合には兄弟姉妹が相続人となります。

法定相続分とは

 もし被相続人が亡くなって遺言を残していなかった場合は、すでにご説明した法定相続人で民法の定める割合で配分する相続分が適用されます。このあらかじめ決められた割合のことを法定相続分といいます。

 この法定相続分は当然になにもせずには法定相続分で分けられることになりませんでして遺産分割という手続きが必要となります。

 上記の各法定相続人のそれぞれの割合は以下になっています。こちらを確認する上で誰が対象の法定相続人になるかが重要になります。

①配偶者と子(お父さんが亡くなって、お母さんと子供が相続する場合など)

⇒それぞれ2分の1づつ

②配偶者と直系尊属(お父さんが亡くなって、お母さんとおじいちゃんが相続するなど)

⇒配偶者が3分の2、直系尊属が3分の1

③配偶者と兄弟姉妹(お父さんが亡くなって、お母さんとお父さんの兄が相続するなど)

⇒配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1

以上が法定された相続分のパターンとなります。配偶者は必ず相続人になるということが重要ですね。この表を覚えておきましょう。

では具体例で考えてみましょう。

お父さん、お母さん、お父さんの子供の太郎と花子、おじいちゃんがいます。この度お父さんが亡くなってしまいましたが、お父さんは6000万円の財産を残して遺言もありません。誰が相続人になって、法定相続すると、相続する方々はいくらずつもらえるでしょう。

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正解は

お母さんと子供二人がまず法定相続人になります。おじいちゃんは今回は財産を相続することができません。

法定相続分は

お母さんが2分の1なので3000万円になります。

子供の分はまず全体の「子供たち」の割合は2分の一でしたので3,000万円になります。今回は子供が二人いますので3,000万円を二人で平等に分けないといけません。

ということで子供一人の相続できる金額は1,500万円ということになります。

以上、まとめるとお母さんが3,000万円、太郎1,500万円、花子1,500万円になります。

このような形で決めていきます。

法定相続分は必ず平等にしなくてもいい

 上記のように、遺言がない場合、法定相続を行いますがこれは実は必ず上記の通り法定された割合に従わなければいけないわけではありません。遺産分割協議といって相続人でしっかりと話し合ったうえで、法定相続分は気にせず相続することができますので一応頭の片隅に入れておきましょう。

以上、本日は法定相続分についての紹介でした。遺言や相続の手続きのご依頼・ご相談はお気軽にご連絡ください。

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