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※本記事は2020年05月25日に書いた記事です。
お持ちの車の持ち主が死亡したら、その車は誰かが相続をして、所有者の名義変更を行わなければなりません。どのような手続きが必要かご存じですか?
今回は、そういった場合の名義変更をご紹介致します。

車の所有者が死亡したら、相続の手続きを先に確認します。
車の所有者が亡くなってしまい、その車の相続や名義変更を行う場合、まずは車検証を出して、所有者が誰になっているかを確認することです。
所有者自身が故人ご本人であれば、相続になりますので専用の手続きが必要です。
所有者名義がクレジット会社(ローンで購入の場合など)や、ディーラーになっている場合、相続手続きではなく、クレジット会社やディーラーから新所有者への名義変更手続きとなります。
車の相続に必要な書類は?
1.戸籍謄本
被相続人(死亡者)の死亡の事実と、相続者全員の記載があり発行から3ヶ月以内のもの。
婚姻や除籍等で記載がない場合は原戸籍謄本、現在の戸籍謄本など、事実関係を立証できるものが追加で必要となります。
2.遺産分割協議書
相続人が複数おり、そのなかの1人が相続する場合に必要となります。
自動車相続には専門の様式があり、相続人全員の署名および実印の押印が必要となります。
作成は行政書士に依頼しましょう。
3.印鑑証明書(個人のものではなく相続人のもの)
相続人のもので、発行から3ヶ月以内のもの。
4.実印(委任状)※相続人のもの。
相続人本人が申請に来られない場合は実印を押印した委任状。
5.自動車検査証(車検証)
道路運送車両法第66条の規定に基づき、自動車は自動車検査証(車検証)を備え付けなければなりません。故人のダッシュボードの中などを探してみましょう。、どうしても見つからない場合、車検証の再発行手続きが必要です。再発行は運輸支局で行うことができます。
6.自動車保管場所証明書(車庫証明)
同一世帯の家族が相続し、保管場所を変更しない場合には必要がないこともあります。
以上の6点を用意し、管轄の陸運局で、設置されている書類(申請書、手数料納付書、自動車税申告書)に記載し申請を行います。
車の相続を行う方法について
まず所有者の方がお亡くなりになりますと相続人全員の共有財産となります。その車が長い間使われておらず、価値がないからといっても、まずは相続手続きをする必要があるのです。その後に後々売却予定だったり廃車予定でも放置することはいけません。
相続の手続きを行うにあたり、まずは車検証の「所有者欄」の名前を見て、登録上の所有者を確認するようにしましょう。故人の名前が記載されていたら相続人名義に名義を変更しておかないと後々の自動車売却や、一時抹消登録などの手続きができなくなる為です。
次に、特定の相続人に名義変更する場合、車検証や戸籍謄本、遺産分割協議書、新所有者の印鑑証明書や実印(委任状)、車庫証明書などが必要になります。
手続きは普通自動車の場合は運輸支局で、軽自動車の場合は軽自動車検査協会で行いますが、相続人全員で手続きを行うか、新所有者となる相続人(代表相続人)が手続きを行うかによっても必要な書類が異なりますので、陸運支局、又は行政書士に一度相談しましょう。
相続による車の名義変更にかかる費用
次にいよいよ自動車の名義を変更する手続きですが、まず手数料納付書が必要になります。手数料分の登録印紙を貼り付けなければいけないので、その購入代がかかります。印紙は陸運局で購入できます。また、保管場所(車を駐車している場所)を変更する場合には車庫証明が必要ですが、その取得にも印紙代などの手数料がかかります。
上記は1人が相続をする「単純相続」を一例に挙げましたが、相続人全員で共有相続する方場合や、祖父母の車を孫に相続させる場合は、さらに相続関係が複雑で手続きが煩瑣になる場合がほとんどですのでその時は行政書士に依頼をした方が手間は大分なくなります。
名義変更手続きを怠ったまま家族が乗り続けるということのないように、早めに手続きを行いましょう。
家族以外の第三者に相続(譲渡)する際の手続き場合はどうするか?
次に相続人ではない第三者(家族ではない方)に譲渡する場合の手続きの場合です
第三者に譲渡する方法
相続する対象に該当しない親戚に譲る場合、第三者への譲渡(無償で譲る)という手続きになります。今回もまずは車検証で自動車の所有者が故人かどうかを確認しましょう。
第三者に譲渡することが決まった場合、その旨などを記載した遺産分割協議書や、譲渡証明書等を用意し運輸支局で手続きをする必要があります。
なお、新しい名義人が遠くに住んでいる場合など、管轄の陸運局が変更になるときは、新所有者はナンバープレートの変更が必要となります。(ナンバープレート変更は2,000円程度)
相続人が準備すべき必要書類
・自動車検査証・(車検証)
・亡くなった方の戸籍謄本または戸籍の全部事項証明書
・相続人全員の譲渡証明書」と「印鑑証明書」
・相続人全員の「実印」、又は「委任状」
が必要になります。
※遺産分割協議により代表相続人が手続きを行う場合は、
相続人全員が実印を押印した「遺産分割協議書」
代表相続人の「譲渡証明書」と「印鑑証明書」
相続人全員の「実印」、または「委任状」が必要になります。 軽自動車の手続きの場合、まず軽自動車検査協会での手続になります。普通車の場合と比べると、遺産分割協議書や印鑑証明書が必要がないなど、書類が少し簡素化されています。
どちらの場合であっても、事前に一度相談に行って、必要な書類を確認しておくとよいでしょう。
譲渡される新所有者(相続人ではない第三者の方)が準備すべき必要書類
「印鑑証明書」と「実印」または「委任状」と「車庫証明書」
が必要です。
※新しい所有者と使用者が異なる場合、使用者の
「住民票」
「委任状」
「車庫証明書」が必要となります。
いかがでしたでしょうか?もし自動車を相続することになったら上記を思い出して行ってみましょう。遺産分割協議書等の特に作成が難しい書類に関しては行政書士に依頼しましょう。
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